島田さんという人

初めてApple Store Sapporoで開催されるRuby Sapporo Nightに参加しました。
第一の目的はHDDが壊れかけたMacBookGenius Barに持っていってHDD交換をお願いするということでしたが。


さて、RSNの内容を話してもいいのですが、今回はもっと言いたいことがあるのでそれを言います。
id:snoozer05こと島田さん@えにしテック代表についての短いエピソードです。

ひとこと

18時40分。
Genius Barでのご相談が終わって、何人か集まっている中に島田さんが居たので近づいていきました。
僕が「お久しぶりです。」と挨拶すると、
島田さんは「いつもFlickr見てるので久しぶりな感じがしないよ。」と応えてくれました。
僕は「そうですよね(笑)」と言いました。


この短い会話の中で僕は本当に心がやわらぎました。久しぶりなのであまり知っている人が居ないし。
なので島田さんの言葉で安心を得ました。
なぜがと言うと、島田さんが僕のFlickrを見てくれている!ことも嬉しいのですが、もっと嬉しいのは、それをまず"久しぶりに会って"最初に言ってくれたからでした。
でも、それを相手にもしてあげられなかったことが悔やまれました。
僕ももちろん島田さんのFlickrは見ています。でもそれを言わなかったことを悔やみました。


僕は島田さんについて深くは知らないのですが、この短いやりとりの中に島田さんという人の大きさを感じました。
島田さんにとっては普段通りの話し方かも知れませんし、こちらが感じたこととは全然違うことを考えていたのかも知れません。
でも僕にとっては忘れられない会話となりました。


この人柄が周りを惹き付けるんじゃないかと思いました。

「小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。」

さてRSNの内容にも少し気になるところがあったのでそれも言います。
島田さんのトークは"Clean Code"と言う書籍の紹介でした。
その本の前書きに「『小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。』(言葉はちょっと違ったかも知れないけど)」
みたいなことが書いてあったようです。


この「小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。」は有名な聖書の中の言葉です。
著者はアメリカ人なので(おそらく対象読者もアメリカ人なので)この聖書の言葉を知らずして書いた訳ではなく、意識して書いたと推測します。


ルカによる福音書(新共同訳) / 16章 1〜13節 / 不正な管理人のたとえ

エスは、弟子たちにも次のように言われた。「ある金持ちに一人の管理人がいた。この男が主人の財産を無駄遣いしていると、告げ口をする者があった。
そこで、主人は彼を呼びつけて言った。『お前について聞いていることがあるが、どうなのか。会計の報告を出しなさい。もう管理を任せておくわけにはいかない。』
管理人は考えた。『どうしようか。主人はわたしから管理の仕事を取り上げようとしている。土を掘る力もないし、物乞いをするのも恥ずかしい。
そうだ。こうしよう。管理の仕事をやめさせられても、自分を家に迎えてくれるような者たちを作ればいいのだ。』
そこで、管理人は主人に借りのある者を一人一人呼んで、まず最初の人に、『わたしの主人にいくら借りがあるのか』と言った。
『油百バトス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。急いで、腰を掛けて、五十バトスと書き直しなさい。』
また別の人には、『あなたは、いくら借りがあるのか』と言った。『小麦百コロス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。八十コロスと書き直しなさい。』
主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。
そこで、わたしは言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる。
ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に不忠実な者は、大きな事にも不忠実である。
だから、不正にまみれた富について忠実でなければ、だれがあなたがたに本当に価値あるものを任せるだろうか。
また、他人のものについて忠実でなければ、だれがあなたがたのものを与えてくれるだろうか。
どんな召し使いも二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」

これはただ、「小さなこともできないやつが大きなことができるわけがない」と言っているのに留まらず、任せられもしない、チャンスを与えてももらえないことを言っています。
そういう視点で見るにしても、島田さんのような小さな配慮が僕にもできたらなぁと考えたことでした。